史上最悪!?な常務と

車を道の脇に止めて、
その小学生の集団をしばらく見つめる。


男の子3人に女の子がひとり。

女の子のほうになんとなく見覚えがある…?

いや、でも小学生に知り合いなんていやしない。

それでももう少しちゃんと確かめようと車の窓を開ける。



「…オマエんとこ、
また兄ちゃん来るんだろ?」

「来ないもん!」

「いっつも兄ちゃん来てんじゃん?
変なのー」

「うるさいっ!」


喧嘩…?

からかう男の子の声と負けじと言い返す女の子。


「だってお父さんもお母さんもいないんだろ?
だから兄ちゃんだろ?」

「そんなの偽者じゃん!」

「違うもん!」



-お父さんもお母さんもいない-

その言葉で思い出した。

< 255 / 493 >

この作品をシェア

pagetop