史上最悪!?な常務と

「あれ?違った?
なんだ、てっきり常務のこと好きなのかと思ったわ」


「向島さん、あはは…、そんなこと、ないわよ?
ほら、今のっ…、桃山さんの顔、真っ赤…」

必死に笑いをこらえながら墨染さんがアタシを指さして言う。


「ほんと、やっぱり桃山さん、
常務のこと好きなんでしょう?」


う……。
どいつもこいつも。

アタシは恥ずかしいやら腹立つやら。

「仕事っ!…」

アタシの言葉にふたりはびっくりした表情を見せる。

あっ、しまった、いくらなんでも先輩にそんな…。

「仕事…?」

「仕事が?」

わかってくるくせになんで聞いてくる?

そう思いながらも

「すみません、…仕事、しましょう…」

小さな声で答えた。

< 265 / 493 >

この作品をシェア

pagetop