史上最悪!?な常務と
「ねえ、サキ?
よくわからないからちゃんと教えてくれるかな?」
アタシはかがんでサキと目線を合わせてゆっくりと尋ねた。
「…クラスの男子がオマエとこはお父さんいないから
兄ちゃんが来るんだろって…。
だから…」
からかわれたのがよっぽど悔しかったのか、
サキは口を尖らせて答えた。
きっと彼女は学校でいろいろ言われているのだろう。
でも…、
なんとかしてやりたくてもこれだけはどうしようもないことだから…。
「そう…、そんなこと言われたの?
でも誰も行かないよりも家族の誰かが行くほうがいいでしょ?
なんだったらお姉ちゃんが行っ…」
「だから!
もういいの。
お兄ちゃんもお姉ちゃんも誰も来なくても大丈夫になったの!」