史上最悪!?な常務と
「あの、アタシ…!
常務のことが好きです。
大嫌いだったけど…、嫌いだって言ったけど。
でも本当は常務のこと、
大好きなんです…!」
その時のアタシはもう必死で、
自分でこんな大胆な行動とれるとは思ってもなかった。
そして、
そのまま、ふたり、動かず。
大きな背中から伝わるさっきまで寝転んでいた草の匂い、
それと同時に彼の温かさ。
しばらくして彼がアタシの腕を掴んだまま、
ゆっくりと向きをかえてアタシの方を向いた。
「大好きだとか大嫌いだとか、
アヤってホント、
サイコーだな」
そう言って嬉しそうに笑った。
女の子が一大決心をして勇気をもって告白してるのに、
そんな答えはないでしょ?
でも、その言葉の裏の彼の気持ち。
「本当に素直じゃないですね?」
「お互い様だろ」
そしてふたり笑う。