史上最悪!?な常務と
「おはようござい…、
わ、なんか、桃山さん、気持ち悪い」
そう言いながら、
向島さんが秘書室に入ってきた。
「っていうか、
常務を空港まで送ってくのって桃山さんじゃなかったの?」
気持ち悪いは余計でしょ。
まあ、ニヤついてたかもしれないけど、
そんなの放っといてよ。
「アタシ、なにも言われてないです。
墨染さんじゃないんですか?」
「墨染さん?
それはないでしょ?
それだったらアタシのほうがずっといいでしょ」
あー、
その自信、どっから沸いてくるんですか。
そしてまた部屋のドアが開いた。
「あ、墨染さん…」
「おはようございます、
常務の送って行ったのって…」
「なに、ふたりして声揃えて言ってんのよ。
常務からお呼びなんてかかってないわよ。
桃山さんじゃなかったの?
最近、常務のお気に入りみたいだったし?」
「お気に…?
おもちゃみたいに言わないでください!」