史上最悪!?な常務と
でも、それって話がとんとん拍子すぎない?
話がタイミングよすぎっていうか。
「でも…、なんかそれって急すぎない?」
「うん、アタシもそう思ったんだけど…。
でもその人、名刺くれたのよね」
そう言ってレナはポケットからそのもらったという名刺をアタシに見せた。
そこにはダンススクールの名前と肩書きに取締役社長とあった。
そういう学校には詳しくないんだけど、
レナが言うのには業界でもかなり有名でテレビで活躍しているダンサーも
ここ出身の人が多いとか。
「今度、見学にきませんか?
って言われて。
ひとりで行くの不安だからお姉ちゃん一緒に行ってくれないかなと
思ってさ」
「ふーん…」
そう答えながらアタシは名刺をまじまじを見つめる。
「もう、うれしくないの?
もし、ここに通うことになったらお姉ちゃんや家族にお金の心配かけなくて
すむんだよ?
アタシ、この学校に憧れてたんだあ」
頬を染めてうれしそうに話すレナを見てたら
アタシもうれしいんだけどね。
「わかった、付き合うよ」
「ありがとう、お姉ちゃん!」