史上最悪!?な常務と


「えっと…、
申し訳ありません…。
あの、どういう意味で、しょう…か?」

小さな声で答えると社長は怪訝そうにため息をついた。


「どうして?
そんなことはキミは関係ない。
気にかけてどんな奴かと思って来てみれば…」


もしかして社長は常務とアタシのこと疑ってる…、とか?

っていうかさ、
アタシのこと聞いといてアタシには関係ないってどういうことよ?



……あ。

アタシはこのとき改めて思い知らされた。

常務とアタシとでは住む世界が違う。

社長が何をどう思ってるのか、
そこまではわからない。

でもこの状態だと、
たとえ、常務が気まぐれでアタシと一緒にいたとしても。

このままでは彼に迷惑をかけてしまうんだ。


そして次に社長はみんなのほうを向いた。

申し合わせたようにみんなしゃきんと背筋を伸ばし、
一礼する。


どうしよう、
室長もみんな、常務とアタシのこと、
変に思ってるのに。

もしなにか社長に言ってしまったら。



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