史上最悪!?な常務と
常務はわかっていたから、
塩屋室長にアタシをみてるように頼んだのだろう。
なにも考えず、
浮かれてたのが恥ずかしい。
だったらアタシも考える。
少しでも浮かれないように考える。
そう、
常務がアタシを相手にしてるのはいつもの気まぐれで。
だって結婚話も進んでるんでしょ?
みんなだって言ってた。
如月エミと常務はお似合いだって。
あの日のことは夢の中でのこと。
アタシにはあの一瞬があればそれでいい。
…それは自分に言い聞かせるように。
あの日から時間が過ぎて、
常務がいないから、
余計に夢の中のような出来事に思える。
ただ、とにかく、
常務の身にも何も起こりませんように。
このまま静かに事態が終息しますように。