史上最悪!?な常務と
アタシはとんでもない人に知られてしまったのかもしれない。
どうしよう、どうしよう…。
「…どうしたの?
お姉ちゃん、顔が青いよ?」
「あっ、ごめん、
高額にびっくりしちゃって。
アタシたち貧乏人には縁遠いお金だもんね」
必死になって笑ってごましてなんとかやりすごそうとする。
「ねえ、レナ?
アタシが銀行でこの振出人のこと聞いてみるから。
これ預かってもいい?」
「え?あ、うん。
いいよ」
「えっと、そしたらご飯の続きやらなくちゃ。
レナはテーブル片してくれる?」
小切手をひったくるようにして彼女の手から取り、
エプロンのポケットに入れる。
…如月 エミってきっと如月産業の。
常務とアタシのこと、
もしかしてあの会社の誰かが知ってるの?
でもそうだったとしてどうしてこんなこと…?