史上最悪!?な常務と
「……」
聞いても何も答えず、
そのまま雑誌を見つめるレナにアタシは今度、
ケンに聞いた。
「どう…したの?
ケン?なにか変なこと書いてるの?」
「いや、別に。」
「あ、カナタお兄さん!」
レナが見ている横から覗きこんでいたサキが嬉しそうに言った。
「このひとね、お姉ちゃんと好き同士なんだよ?」
常務の写真が乗っていたのだろう、
嬉しそうに指さしながらサキが言う。
「もうっ、サキ止めなさいってば…」
そんな風に言われたら恥ずかしすぎるから。
でもレナの表情は変わらず。
「どうした?
レナ?
別に変なこと書いてないだろ?」
ケンも不思議に思ったのか、
レナに尋ねる。
「変なレナ。
ただ姉ちゃんの会社と如月産業が業務提携していくって、
そのこと詳しく書いてるだけなのに」
「え?ケン、そんなこと書いてたの?」