史上最悪!?な常務と
「その小切手のところにあった名前が
如月 エミって名前で…。
この雑誌にも載ってるのと同じ名前」
「どういうことなんだ?
姉ちゃん…?」
ケンがこちらを向いた。
アタシは黙ってるしかなかった。
だって、
アタシにさえ、よくわからないんだもの。
ただ、
とんでもないことに関わってるのかもしれないってこと。
わかってるのはそれだけ。
「なにか、変なことになってるの?」
「大丈夫か?」
そんなふたりの言葉にただ、
「…、大丈夫。
何もないから」
アタシは小さな声でそう答えるだけだった。