史上最悪!?な常務と


「あの、じゃあ、
小切手は…?
あの、レナ…妹のダンススクールの学費として…
アナタが用意した…?」


「ええ、そうよ?
そのときはね、
カナタさんが桃山さんのほうを向いているように感じたから。
だから交換したの」


「交換?」


「ええ、アタシの欲しいものと、
アナタの欲しいもの」


そりゃ、アタシはレナの学費が欲しいって思ったけど。

思ったけど、
比べるのおかしくない?


「そんなの…、
変じゃないですか…?」


「変?
どこが?
お互いに欲しいものを交換した、
それだけのことじゃない?」


その彼女の嬉しそうな笑顔はこんな交換がおかしいとは全く思ってない、
そんな笑顔だ。


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