史上最悪!?な常務と
「あれ?
桃山さん?
こんな時間に珍しいね。
休憩?」
「あ…」
顔を上げると清水さんがニコニコしてアタシを見ていた。
最後に会ってから何ヶ月も何年もたったわけじゃないのに…。
懐かしい彼女の顔を見たらなんだか急に泣きそうになる。
「どうしたのよー?
泣きそうな顔してるじゃん?
仕事、大変なの?」
そう聞いてくるということはまだ
常務や社長のごちゃごちゃは彼女の耳までは届いてないようだ。
っていうか届いてたらもう終わりでしょ…。
「久しぶり…。
うん、仕事っていうかまあ、いろいろと大変でさ」
「ふーん、よくわかんないけど。
でも前ほどの勢いはなくなってるじゃん?
大丈夫?」
そう言いながら彼女はアタシの向かい側の空いている椅子に座る。
「まあね」
清水サンはお腹が空いていたのか、
注文したミートドリアを早速食べ始めた。
アタシは逆にフォークを置いて、
そんな彼女をぼんやりと見つめる。