史上最悪!?な常務と
あの小切手は常務云々以前に返すって約束したんだから。
「…あった…!」
アタシは椅子にかけたままになってたエプロンを取り、
ポケットをまさぐる。
「…え?
あれ…?」
ない?
入れてたはずの小切手がない。
こないだレナと話してたときに、
絶対ココに入れてそれから触ってないのに。
なくなった?
どこに行ったの?
あんな高額の小切手…。
如月さんに返すって言ったのに。
返せない。
アタシは必死になって台所のあらゆるところを探し始めた。
テーブルの下、
食器棚の中、
冷蔵庫と壁の隙間…。
でも見つからない。