史上最悪!?な常務と
でも…。
そんなに世の中、甘くはなかった。
頭の隅でなんとなくわかってはいたけど。
「ほら、ぼうっとしないで仕事の準備しなさいよ」
「あ、はい」
「常務の今日のスケジュールチェックして。
ちゃんと時間通りに動けるか確認。
明日の分もね、終わったらそこの花瓶の水かえて?
確か今日の分の花は届いてるはずだから」
早口でそう言いながら向島さんはアタシに今日のスケジュールが書かれた書類を渡す。
ふーん、いろいろ忙しいんだ。
当り前か。
っていうかほとんどアタシに仕事押し付けてない?
アタシが処理してる間、
彼女も仕事してるのかと思えばそうでもないように感じるし。
今はまだ要領がわかってないから言うこと聞くしかないけど。