史上最悪!?な常務と

そう思いながらアタシが席に着いたとき墨染さんがイライラした形相で入ってきた。

いつの間に?

どこ行ってたの、このひと。

さっきまでここにいたよね?


「どうしたんですか…?墨染さん」


「ちょっと、どういうこと?
来週、迎えに来なくていいってわけわかんないっ!」


そう言いながらヒールをカツカツと鳴らしながらアタシの前に来て腕を組む。


「なんで桃山さん?
来週の支社の定例会は桃山さんと行くからって
さっき、常務から電話があって言われた!」


「定例会…ですか…?」


「朝、常務のマンションまで車で迎えに行くの!
それで支社である定例会につきあうって仕事なの!
ホントはアタシだったのに!
一緒にふたりきりですごして楽しい時間過ごせるって思ってたのに」


楽しい時間?
あの常務と?

いやー、ちょっと楽しい、ってのは無理だな、
そう思って挨拶したときの怖い表情を思い出す。

うん、アタシの場合、考えられない。

< 41 / 493 >

この作品をシェア

pagetop