史上最悪!?な常務と

「ひとりで住んでるマンションのほうじゃなくて実家の方にね。
昨夜は父親も留守だったからお手伝いさんもいなくて…。
俺もたまたま実家に寄ってたから…」


そう言いながら彼は立ち上がり、
アタシの側へやってきた。


「インターホン鳴らしてセキュリティ画面見たら学校の帰りだったのか、
制服のままで怒ったような顔して真っ赤になって立ってた」


彼はそんなレナの姿を思い出したのか一瞬、
笑顔を見せた。


「サキちゃんからお姉さんはふたりいるって聞いてたし、
似てるからね、
彼女が名乗らなくてもすぐわかった」


なんで…なんで、
レナったら常務のところに行ったのよ。

てっきり小切手の名前のある如月さんのところへ行ったと思ってた。

それもヤバイけど。


清水さんからいろいろ会社のことを聞き出したのは
こういうことだったのだろう。



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