史上最悪!?な常務と

「塩屋にももしかしたらと思ったから、
渡米前にアヤのことを頼んだけど…。
だから彼からもある程度の話は聞いてる。
それに彼女からも改めて話を聞いて。
…留守の間、嫌な思いさせてしまった」


そんなこと…。

アタシはそんな思ってもらえるほどの人間じゃないし。


「いえ、アタシなにも困ってません。
大丈夫です。
だからレナが変なこと言ったことは本当にすみません」


両手を振って必死に答え、頭を下げる。


こんな事態になったことは常務には関係のないことだもの。

この先、アタシがおとなしく何もしなければ事態も落ち着いて、
常務にとって事態が悪くなるとかはないんだから。


「嫌な思いをさせてることをわかってたが…。
何も連絡はしないほうがいいと判断して連絡もしなかった」


連絡しないほうがいいって…、
そう考えてたんだ。

でもよかった、
そういう考えでいたのならアタシからも連絡しなくて正解、か。


うん、まあ、そうだよね、

会社の様子を全く知らないで長期留守ってあり得ないこと。

別にそれを聞くのは危険なアタシじゃなくてもほかのひとでも十分。






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