史上最悪!?な常務と
そしてケンは大きく息を吐いて、
吸ってそれから封筒を差し出した。
「これ…」
「なにこれ?
またセミナーの案内?
アタシ見たってわかんないんだから」
苦笑しながら答える。
「違う、
今日、嵯峨野カナタから預かってきた」
え…。
「正確にいうとすれ違いざまにスーツのポケットに入れられたんだ。
すれ違ったときには気が付かなくて気づいたのはもっと後で…」
「どういうこと…?」
どうして彼がケンに…?
「わからない。
向こうからぶつかってきて、
たぶんその時だと思う。
何も言わなかったけどポケットに入れたのは彼に間違いない」