史上最悪!?な常務と
「うん、うん、わかった。
お昼に着く新幹線ね。
迎えに行かなくて大丈夫?」
電話の向こうのサキの声は明るい。
私学の中学へ進学した彼女は
寮で暮らしている。
中学から寮なんて、
って心配したけれど。
そんな彼女ももう4月から2年生。
立派なものだ。
「え?そうなの?
レナも帰ってこれるって?
ホント、忙しいって全然、
連絡してこないんだから…」
レナは大学進学と同時にこの家を離れ、
一人暮らしをしている。
大好きなダンスはずっと続けてて
今じゃ大会に出て賞を取るほどの腕前だ。
アタシには相変わらずダンスのことはよくわかんないんだけど。