史上最悪!?な常務と
「いらっしゃいませー」
店を開け少しして、
カラン、カランとドアのベルが鳴ってお客さんがやってきた。
オーナーがやってきたお客さんにお水を持って行って戻ってきた。
「アタシ、キッチンに入って下ごしらえ始めないといけないから、
あのお客さんのオーダー聞いてきてね」
そう言って、
さっき水を持っていったお客さんのほうを見る。
遠目だからよくわからないけど。
どこかの会社の偉いひとなんだろうか、
ダークグレーのスーツ、その袖口から少し見えるカフ。
それはきちんとした身のこなしの印象を与える。
ビジネス街から少し離れたところに店があるので、
そういうお客さんも結構多い。
「はい」
アタシはメモとペンを持ってそのお客さんのところに行く。
「いらっしゃいませ、
ご注文はお決まりですか?」