史上最悪!?な常務と
でも…ヤバイ。
ひざの後ろのあたりにソファの感触。
後ずさりながらも、
倒れこまないように足に力を入れ体勢を整える。
そのことを察知した嵯峨野常務が、
口角をあげふっと笑う。
なんなの、
その余裕で不敵な笑み。
情感があるとか、
そんなやさしいものじゃない。
感情がない、
勝ち誇ったような、
そんな感じ。
危険を予感したアタシは
「こんなの…セクハラじゃないですか…!
こ…声、大声出しますよ?」
精一杯の抵抗。
「やれるのならやってみれば?」
平然と答える。
なに、このひと。
なに考えてるの?
どうするつもり?
嵯峨野常務に肩を軽く押され、
アタシはそのままバランスを崩しソファに倒れるように座り込む。