史上最悪!?な常務と

アタシはその鍵を忘れないように、
しっかりと何度も確かめながら、
カバンの奥にあるポケットに入れる。


そしてふと今日、見た常務の一瞬の笑顔を思い出す。


う、どき。


……。


なっ、なんであの笑顔だけでこんなにどきどきするのよっ!


あーもうっ!
うん、0時近いし寝ようかな。


隣で寝ている妹たちが気づかないようにそっと布団に入る。

幸せそうな寝顔。


ごちゃごちゃ考えても始まらないし、
うん、頑張らなきゃね。



…。

うー。

眠れない。

寝返りを何度打ってもなかなか寝付けそうにない。


だいたい、
なんでアタシが迎えに行かなきゃならないのよ。

いつも通りに慣れてる向島さんか墨染さんに頼めばいいのに。


やっぱり、わからない。

わからないーっ!!


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