史上最悪!?な常務と

「間に合わなったらどうするんですかっ!」


「じゃ、
俺が運転すればいいだけの話だろ」


「え?」


「早く」


そう言って彼はスーツの上着を脱ぎながら、
運転席に乗り込む。


「……」


悔しいけど、
ホントこのひと、
無駄な動きが全くって言っていいほどないな…。


「早くしろっ!」


彼の声が地下に響く。


「あっ、はい」


そう言われ、
慌てて後部座席に着く。



「助手席に来ないのか?」


「は?
そんなことできるわけないじゃないですか」


なに、アホなこと言ってるの、
このひとは。

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