私と彼の1年間
私が彼のことを知って、少ししてから、彼の担当医の先生が彼と彼の両親にこう言いました。
「あと、1年の命です・・・。」
と。
つまり彼は余命1年でした。
つまり私は、彼と1年しか一緒に居られないということでした。
泣きじゃくっていた私に、彼はほほ笑みながら
「おまえはあと1年しか俺と一緒におれんって思ってんだろ?
でも、俺にとってはあと1年もおまえと一緒におれる。」
と言いました。
この言葉を聞いて私は心に決めました。
絶対に泣いたり、弱音を吐いたりしている姿を彼には見せない、と。
できるだけ、笑っていよう、と。
彼がつらい時、支えられるように。
どんなことがあっても、受け止められるように。
いつか来るその時まで。
あなたの笑顔が見れなくなるその時まで。