私と彼の1年間
私は、一人でうずくまって泣いていた。
周りの人は、声をかけても返事がないものだから、おろおろしていた。
ちょっとした騒ぎになった。
すると、騒ぎを聞いて駆けつけてきた看護士さん達の1人が、
「どうしたんですか?
とりあえず、立ちましょう?・・・ね、ホラ。」
と言って、私の腕をとり、立ち上がらせてくれた。
「ここじゃなくて、別のところにいきましょう?」
他の看護士さんも私に声をかけたり、背中をゆすってくれたりした。
私は小さくうなずいた。
私が小さくうなずいたのを見て、看護士さんは
「中庭がいいかしら?
・・・うん。あそこがいいわね。」
と言い、私を連れて行った。