私と彼の1年間

祐の病室に行くまで、祐は私の手を握っていた。


・・・まるで、私がどこにも行かないように。
まさかね///


病室に着いて、すぐに祐が

「やっぱ、腫瘍が広がっててさ・・・。

 でも、脳の働きを低下させるほどじゃなかったんだ!!
 おかしいよな!!
 じゃ、なんでだよって思って!!

 ・・・聞いたらなんて言われたと思う?



 脳にも腫瘍ができた、ってさ・・・。」


私は何も言えなかった。

言葉にできない、衝撃な事実で。



話している間に、私の手を握っている祐の手の力が、どんどん強まっていってて。

祐がどれだけショックを受けたかが、わかった。




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