私と彼の１年間

「はぁい、こんにちわー！」

瑞奈が大きな声であいさつをする。

途端、玄関周りにいた人たちがあたし達に注目した。


「あたし達のクラスへぜひぜひ来て下さいねー＾＾」

「いろーんな姿に変身ちゃいましょー♫」

「女性客はもちろん、男性客もどうぞ！！」

「そうですよー？男性陣は戦国武将のコスなんてどうッ！？」

あたしと瑞奈の、交互の宣伝。
あちこちから、「行ってみる？」とか、「おもしろそー。」の声が聞こえてくる。


これは・・・売上期待できるなぁ。


なんて、のんきなことを考えてた。





数分間宣伝をしたら休憩。


なんとなく裏庭に行った。




「彩乃。」

えッ！？


ふと、後ろから声をかけられた。

その声が誰のかなんて、すぐに解った。

だって、だって彼は―――・・・


「タケ・・・。」