また、明日。


 熱い抱擁

 掠れた声

 そして、


 ――震えた手。



頭から離れない。



やがて数学の授業が終わり、休み時間になるとクラスメート達から

「どういうこと?」

「横山くんと付き合ってるの?」

「大丈夫?」


などという言葉が飛び交う。


その質問を返しながら、内心ため息をつく。


 私だって、何があったか分からないよ。


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