また、明日。


大きい手が私の手首を掴む。


――どくん。


「穂香…。」


彼は熱い瞳で私の名を呼ぶ。


横山くん…。



「えっと、さ…。一緒に帰らない?」


一緒に帰える?

何で私と横山くんが…?

別に仲が良いわけでも悪いわけでもない。


単なるクラスメート。


でも…。

「…ダメ、かな?」


そんな不安そうな瞳で言われたら、断れない。
< 20 / 58 >

この作品をシェア

pagetop