また、明日。


リクが私を好きなわけがない。

さっきだって本気で勘違いした訳じゃない。


気を使わなくてよい、友達。というより、兄弟みたいな存在。


だからこそ、私はリクといると安心して落ち着く。

そんな存在がいるというだけで、私の心は強くいられる。


「ふふ、よかった」


「は?」


「だって、リクが私のこと好きだったら困るもん」


「…だよな」


微かにリクの声のトーンが下がったことに私は気付かない。



こうやって、私の心ない一言で人が傷付けていくことに私は、気付いていない。


どっかで誰かが言った気がする。


 ――鈍感こそ、最も罪深い。



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