タイトル未定
「おやおや、こんなところにうさぎさん!」
「魔界からの使者的な!?」
「飼育小屋のでしょ」
ノリノリなみつはとことりに突っ込むやよい。何故夢を壊してしまうの!
「「デスヨネー…」」
うさぎを飼育小屋に戻し、飼育委員に感謝され、それはそれはよくある日常風景で。授業を受けて怠い怠いと部活に向かう者あれ、帰路につく者あれ、寄り道の話に花を咲かせる者あれ。皆に幸あれ。そしてここに一人、妄想のネタを頭に並べる者あれ。私だ。
普通すぎる日常はつまらない。わけでもないけれど、少し物足りない。正直言えば、いっそ誰かが死んで、その後トラブルが巻き起こって…なんていうのを考えてしまうこともある。
「もー、ことちゃん怖いこと言わないでー」
「ことりん!怖いよそんな!日常を楽しもう!」
みつはとマヒロはなかなかどうして面白い反応をくれるから、妄想を消費するには良い場所だ。
「ばっかじゃねーの、死ぬとしたらそれお前だろ、そしてトラブルは起きねぇ」
「リョータに同感だな」
やよいとリョータは相変わらず現実主義者のリアリスト。どーして夢が見れないのやらこの子らは。
「リョータ自殺しちゃえ!もう!ばか!やよいは死なないでね!」
「ことちゃん!そんなこと言っちゃだめでしょー!」
「いや、言われても死なねぇよ」
「けちんぼ!」
「わけわかんね」
「ことちゃんもリョーくんも、ケンカだーめー!」
ふいと顔を背けた。腹立つ。リョータに。みつはには全然。
「あ、そーだことり、この前安いマカロン見っけたぞ」
「それは真か!」
「今から皆で行こうぜ」
さんせー、と同意の声。マカロンで誤魔化された気もするが気にせずリョータに着いていこう、御一行共々。
< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop