ふたつの背中を抱きしめた



薬で一時的に下がったものの、夜遅くに熱は再び上がりだし、
結局この厄介な夏風邪が完治するまで私は3日も仕事を休む羽目になった。


綜司さんが仕事を早めに切り上げてついていてくれてたのと

とにかく高熱で体力の消耗激しく終始フラフラだったせいで

私はあれから柊くんに連絡がとれないままでいた。



早く柊くんに会いたい。

会って謝りたい。


熱にうなされ夢に見るのはそのコトばかりだった。



そして、ようやく熱が下がり始めた3日目の夕方。


私は1人きりの寝室でベッドに身を起こして柊くんに電話をかけた。


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