ふたつの背中を抱きしめた
プルルルル....プルルルル...
3回目のコール音が鳴ったところで
「もしもし。」
柊くんが電話に出た。
「柊くん?あの...」
私が喋り出そうとするのを柊くんが遮った。
「真陽、元気に..なったの?」
思ってたより冷静な声に私は驚いた。
「えっ、あ、うん。
それよりごめんね柊くん。
お祭り行けなくなっちゃって。せっかく楽しみにしてたのに。
連絡も遅くなっちゃってごめん。きっと出発しちゃった後だったよね。本当にごめん。」
「.......。」
焦って一方的にまくし立てる私と対象的に、柊くんは無言だった。
怒ってる。
そりやそうだよね。
約束守れなかったうえ、3日も連絡しなかったんだから。
「本当にごめん…怒ってるよね…?」
おずおずと聞いた私に
「…怒ってる。」
柊くんは言った。