ふたつの背中を抱きしめた
浅葉綜司。
柏原柊。
この2人はなんて似てるんだろうと今更思う。
背が高くて、儚げで、穏やかな雰囲気漂う綜司。
逞しくて、強い瞳を持っていて、人をなかなか寄せ付けない柊。
見かけも性格も全然違うけれど
その魂の色は一緒だ。
寂しくて淋しくて、
私を渇望して止まない孤独の色。
罪に歪んでいると思っていたこのトライアングルは
もしかしたら運命に彩られたとても均等な三角なのかもしれない。
だって
人にまみれながら独りぼっちだった綜司と
荒野に独りぼっちだった柊の
どちらがより孤独だったかなんて
神様でも無い私になんて分かる筈もない。
だから
私はもう
どちらの手も離さない。
罪の
底の底まで堕ちていく。
ふたつの背中を抱きしめながら。