ふたつの背中を抱きしめた



柊は少し緊張した様子で、ゆっくりとベッドへ近付いていった。

途中、自分の髪に手をやって整えたりしながら。


そして


ベッドに横たわる、点滴やら心電図やらを沢山着けたまま眠る女性の…真陽の顔をそっと覗き込むと


幸せそうに


とても嬉しそうに、声を掛けた。




「ただいま、真陽。待たせたな。」

と。




< 274 / 324 >

この作品をシェア

pagetop