お姫様のオオカミ
声のする方を見ると全速力の玲央が向かってきていた。

「これ以上一緒にいたら、あいつに何されるかわかんないから先に戻るね」

「あっ…はい。先輩、色々とありがとうございました」

「いえいえ。じゃあね」

「はい」

先輩は教室へ戻っていった。
少しして、玲央が私の元へ。

「終わった?」

「はい。終わりました」

「じゃあ昼飯食うか」

「え?」

「行くぞ」

またしても、私の有無を聞かずにどこかへ連れ出した。
< 274 / 287 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop