お姫様のオオカミ
「…ん~!!何するか」

食事を終えた玲央が伸びをしながら言った。
私的には授業に戻ればいいと思うけど…

「あ、聞きたいこといっぱいあったんだった」

そう言って私を捕まえる。

「あ、え…あのっ…私、汗くさいですよ…」

「全然。いい匂いしかしないから大丈夫」

そのまま強く抱きしめられた。
真夏でじりじりと照りつける太陽の下で汗くさくないわけないのに。
また私は玲央に捕まってしまった。

「その、聞きたいことってなんですか?」

「あぁ…」

急に声色が変わった。

「キャプテンとはどういう関係だったんだ?」

「え?どういう…?」

「デキてたのか?」

「デキてた!?」

慌てて首を横に振る。
キャプテンと私が付き合ってたとか…

「違うのか?」

「違います」

「そっか…」

安堵したような声。
ずっともやもやしてたのかな?
不安に思ってたのかな。
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