幸せの刻(とき)
どれだけ考えても理解出来ない為、私はペットショップへ出掛けて聞いて見る事にした。
専門家なら判るだろう。近所のペットショップは初めて行くが、犬、猫以外にも色々動物が居るものだ。
亀
昔はどこにでも居た亀ではないのか
最近は、お金を出して購入するとは知らなかった…しかも、ペットの楽園セットなる亀の水槽。
煌びやかで、可愛らしく私の部屋より美しいが…亀に判るのか
コレは明らかに飼い主の自己満足である事は間違いないな。
亀にガラスのキラキラが必要あるとは思えないからだ。
このセットにも書いてあるな。
自然と近い感じです。
この水槽は亀にとって良い環境に。

良い環境…。
なら、水槽作るより、動物から言わせて貰えば、自然界に棲みよい清水を沢山作ってくれた方が嬉しいでは…。

「いらっしゃいませ」

私が亀の水槽を覗き込んで居ると、背後から声を掛けられた。
振り返ると、若い娘が
ニコニコと営業スマイルを浮かべている。
ペットショップの従業員だ。
「亀をお求めですか」
そう問いかけられ、私は首を横に振る。
亀を見ている場合ではなかった。
私は、ペットショップの従業員の若い娘に向き直ると質問した。

「いや、亀ではなく…
犬の事を…。
娘に豆柴の世話頼まれ…名前はピースで豆柴だからグリーンピースから
きた名前の用なのだが…えっと
それで…
ピースの件で、ちょっとお伺いしたくて…。」

一気にまくし立てた私に動じる事なく、ペットショップの若い娘は笑顔を浮かべたまま

「愛犬様のご質問ですね。私のお役に立てる事出したら何でも聞いて下さい。」

と滑舌よく、ペットショップの若い娘は言った。なんとも頼もしい。
私は、ホッと胸をなで下ろした。


ペットショップから出た私は頭を傾げる。
犬の専門家の知恵を借りに来たはずなだが、なぜダニ除け首輪やブラシなど大量に購入するハメになったのだろうか
まあ、このダニ除け首輪をはめておけば、ダニが寄って来ないらしいのでダニの心配をしなくて良さそうだ。
ただ、ダニ除け首輪には2種類あり、薬剤とハーブ購入があったが、私は迷わず安値の薬剤を選んだのだ。
しかし犬がアレルギーを起こす場合があるからと、ハーブの首輪が良いと進められた。
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