依存の空
あの日から私は柊くんを避け続けた。
度々何か言いたげな表情でこちらを伺っていたけれど、彼に話すことは何もなかった。
これ以上、踏み込まれたくない。
変わることのない私を私は望んだ。
生きていくためには、それが必要だった。
例え同じ布団で一緒に朝を迎えても私たちはけして1つにはなれなかった。
どんなにくっついてもぐりぐりと皮膚を押し付けてみても、肉の壁は厚かった。
血はけして、交わらない。
私はそれに酷く絶望し、そして安心する。
あぁ、だから、蓋をしなければ。
変わってしまった私を、彼は愛してはくれない。