依存の空
いつも通りの道を通って高校へ行き、いつもと同じように授業を受け、たまに友達と寄り道をしたりしながら家へ帰る。
「彼方」
だけど今日は校門を出たところで見慣れた黒い車と、朝はスーツだったはずなのに何故か普段着姿の奏がいて驚いた。
「…どうしたの?」
「仕事、早めに切り上げてきた」
後ろで友達が何やら騒いでいたけれど、奏に無言で行こうと言われたので振り返って二人にごめんね!と謝って早々と車に乗り込んだ。