好きだよ
みんなの席順を見てると一人足りないことに気が付いた。


拓己の前に女の子が居ない。


「なぁ拓己の前って女の子居ねぇの?」

「あっもうすぐ来るよー。違う高校の友達なんだけどねー。あっみんなと同じ高校の3年生なんだけど。」

「あっ・・どうも・」


俺は光輝に聞いたつもりだったのに目の前の女の子が俺に教えてくれた。


てか俺らと同じ高校の子と合コンやっても意味なくね?


まぁあえてそこは声に出して言わないけど。


♪♪♪♪♪――


誰かの着信音が鳴った。


「あっ私だー。ゴメンちょっと向こう行くね?」


目の前の子はケータイを取り出して電話に出た。


「あっまゆー?今・・――」


ガチャン


扉を開けて廊下で話している。


俺は今聞き間違えたか・?


あの子が扉を開ける前に言った言葉・・


『あっまゆー?』


俺はさっき言われた言葉を思い出した。


“違う高校の友達”

“みんなと同じ高校”

“3年生”


まゆ・・真由!?


ははっ・・ま、まさかな?


真由が合コンなんて来るわけねーよな・?
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