好きだよ
そろそろ合コンが終わろうとしたとき菊地さんは俺に連絡先を教えてくれた。


「なんかあったら連絡してね?」


そう言ってアドレスとケー番が書かれていた。


合コンは始めてから2時間ほどで終わった。


今は光輝と家に帰っている途中。


「孝弘楽しかったぁ?菊地さんとスッゲー話してたじゃん。真由さんはどうしたんだよー?」

「バカか。真由が好きなの。菊地さんとはただ・話してただけ。」

「本当は好きになっちゃたんじゃねーの?」

光輝はしつこい程同じ事を聞いて来た。

今ので5回くらい。


俺は・・真由だけが好きなのに。

もう光輝に答えるのを止めて無視した。


すると光輝は甘えた口調で


「孝弘くーん?ウソだよー?俺のこと嫌いになっちゃやだー!」

「・・お前いい加減にしろよ?」

「いい加減にしろはお前だろーが。孝弘・・早く告白しろよっ真由さんそのうち誰かにとられるぞ?ダメもとでも告れば何か変わるかもしんねーぞ?後悔するのはお前なんだからな・・。」


「・・・何いきなり・」


本当いきなり。


今までのふざけてた光輝はどこに行った?


本当真顔で


瞳は俺の事をまっすぐ捕らえて


まるで――


俺の事が見えているように。


「ま、俺はどーでも良いけどな。じゃ俺寄る所あるから。また明日な。」


なんだか意味分かんない奴。


光輝はそれだけ言い残すと走って行ってしまった。


本当・・意味分かんない奴―・・


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