そんな彼女に惹かれて・・・。
そして、その夜・・・・。

由梨は、暫く直樹との『友達関係』を続けていたのです。

終業と同時に由梨は、着替えて帰って行こうとした時・・・。

「由梨、今日、帰りご飯食べて帰らない?」

「あー、ゴメン。約束があるんだ・・・。」

「そうなんだ?誰?」

「え?あ、友達だけど・・・。」

「もしかして、直樹君?」

由梨のドアを閉める手が止まった。

「まあ、そんなとこかな。」

「何で?愛海は、直樹君が好きなんだよ?」

「なら良いんじゃない?あたしは直樹君とは、友達として付き合うだけだし・・・。愛海は、自分で誰が好きか決めるでしょ?そこまで言われてもあたしも困るし・・・。」

「由梨・・・。でもさ・・・。」

すると、その会話を聞いていた愛海。

「玲奈、いいよ、あたし気にしてないし。」

「愛海・・・。」

「由梨、あたし隼人と付き合うから。」

愛海の言葉に一瞬戸惑った由梨。

でも、彼女の前で冷静さを失おうとはしなかった。

「良かったね。彼にも宜しく。じゃ、あたし先に行くね。お疲れ様。」

バタン・・・。


由梨の冷たい一言が愛海と玲奈の胸に突き刺さった。

何がどうなってこんな風になったのか。

それは、誰にも分からない・・・。
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