そんな彼女に惹かれて・・・。
ただ前を見ていた愛海。


「よう!ごめんな、遅れて!!」

ハッと我に返って振り向くと直樹が少し息を切らしていた。

「あ、ううん・・・。大丈夫、走って来たの?」

「ああ。時間指定しときながら遅れて悪かったなって・・・。予定より早く出たんだけどさ、電車が少し遅れて。ごめんな・・・。」

「いいよ、気にしないで。あたしも今日は突然誘ったし・・・。」

「ありがと。とりあえずどこかお茶しようか?正直言うと喉が渇いてさ(笑)」

「うん、いいよ。今日は少し暑いからね。」

「ああ、じゃ、行こうか。」

「うん!!」

愛海は直樹の左隣で肩を並べて歩いていた。

彼の背の高さと少し冷たい横顔が愛海の心を揺るがした。

それだけでも嬉しかった。

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