そんな彼女に惹かれて・・・。
そして、愛海は直樹に連絡しようと携帯を見ていた。
隼人と別れてから街を走り続けてる愛海。

何でこんなに必死になってるのかが分からない。快彦と居た時とまた違う。
でも、これがホントの自分なんだと気が付いた愛海。

すると・・・。

ドン!!

誰かにぶつかり、バッグを落とした。

「あ、すみません・・・。大丈夫ですか?」

「こちらこそ、すみません!・・・愛海?」

「え?・・・直樹・・・。」

「ごめんな・・・。大丈夫か?」

「う、うん・・・。どうしたの?こんな所で・・。」

「・・・お前の事探してた。」

「・・・あたしも直樹に会いたかった。今、あなたに連絡しようとしてた。」

街の雑踏の中で愛海は、直樹を見つめていた。

「俺さ、今になって自分の気持ち分かった。
それを知ってたけど、認めるのが怖かった自分が居た。色々嫌な事言って悪かった。俺の隣に居て欲しい相手目の前に居るから、他の誰でもない。
そんなお前に惹かれてます。
こんな俺だけど傍に居て下さい。俺のかけがえのない大事な人だから・・・。」

「直樹・・・。・・・っ。・・・居る。ずっと、ずっと一緒に居るよ。あたしもあなたに会えて変れた。これからもっと変りたい。
あなたを信じて良かった。
田中愛海は、松田直樹と言う素敵な人に出逢えてとても嬉しいです。何よりの大切な宝物です。」

「ありがとう。お前の事大事にするよ。ずっと愛してるよ・・・。」

「うん。あたしもだよ・・・。」

直樹は、愛海を優しく抱きしめ、愛海は何かを掴み取るかのように直樹の体の中に入り込んだ。

ゆっくりトクトクと鳴る静かな鼓動・・・。

お互いが待っていたこの瞬間。

愛海と直樹は、ホントの大切な『恋』を見つけた。
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