君に会える、木曜15時30分
「ベンチさん、四年生?」
確か、奈良がそう言ってた気がする…。
そうすると、俺と二歳差か。
「…ねぇ!四年生?」
思いっきり無視されて、悲しくなってもう一回聞き直す。意外と傷つくね。
「え?私?
ベンチさん?って言わなかった?」
話しかけられたのに気付いてなかったみたいだ。彼女は、眉をひそめていた。
「え…だって名前知らないから!いつも中庭のベンチに座ってるでしょ?だから、ベンチさん。」
「…あなた変。ネーミングセンスもないし。」
こんな面と向かって変って言われたのは初めてだ。
「じゃあ名前教えて?」