君に会える、木曜15時30分
すっかり夜になり、終電が危うくなってきたところで、
「じゃあ今日はこのへんでお開きにしましょうか!!!」
と、奈良の一声で合コンは終わった。
「奏太くん!!お家、どのへん?」
「東西線の地下鉄一本の所」
と答える。
「私も東西線だから、一緒に帰ろう?」
女のひとが一人で帰るのは怖いんだろう。
「うん!いいよ」
「ありがとーー!!」
「奏太ー、一緒に帰ろうぜーー…って美紀(ミキ)ちゃんも一緒?」
「あ、仁くん!いいかな?」
「もちろん!!逆に嬉しいよ」
奈良のデレデレした顔を心の中で少し笑いながら、俺らは歩き出した。
ふたりは、大学の話やら家族の話やらで盛り上がっている。
俺は空を見上げながら歩く。
この夜の涼しい空気を感じて星空を見るのは、結構好きだ。