冥界のエトランゼ


「美柚、ちょっと来い」


はっと気付くと、目の前には陽向がいた


グイッと陽向に腕を掴まれ、私はそのまま屋上へと連れて行かれた


「ねぇ、いいの?空野さん放って」


なんだか少しモヤモヤして、どうも言い方がキツくなってしまう


自分でもよくわからないけど


「あいつは関係ない。フィアンセなんてあいつが勝手に言ってるだけだ」


「どうして今、私にだけ言うの?」



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