冥界のエトランゼ


「こんな小娘ごときに…」


空野さんは涙目で、キッと私を睨む


「覚えてなさいよっ!!」


どこぞの悪党の捨てゼリフのような言葉を吐き捨て空野さんは屋上を出た


「瑠奈が失礼なことをした」


陽向はぺこりと頭を下げる


「そんなっ!どうして陽向が謝るの?それに私、気にしてないよ」


空野さんはきっと、ただ純粋に陽向が好きなだけなんだ


< 62 / 82 >

この作品をシェア

pagetop